田崎秀一さんの思い出

摘要

田崎秀一さんは，恒藤敏彦先生の大変優秀なお弟子さんで，1989－93年の期間，ブリュッセル?ソルヴェイ研究所のプリゴジンのところへ留学し，そこで不可逆性について研究を始められたとのこと。帰国後，奈良女子大理学部へ移られる前の2年ほどを京都下鴨にあった基礎化学研究所で過ごされ，同研究所で1995年に開かれた非平衡統計力学のシンポジウムで同席したのが，多分，田崎さんにお会いした最初ではないかと思います。大変誠実で控え目なお人柄の一方，研究に関わる問題で話される内容は，いつも非常に明噺なのが印象的な方でした。田崎さんとの学問的?人間的交流の思い出を辿ることで，その素晴らしいお人柄を偲ぶよすがになれば幸いです。