フォトクロミック染料の繊維への応用　第1部：従来の測色機器を用いたフォトクロミック繊維の評価の方法論の確立

摘要

市販のフォトクロミック染料は紫外線を照射すると活性化され、無色から有色まで変色する。紫外線を取り去ると熱的に元の状態に戻る。フォトクロミズムはサングラスや記録物質、色素レザーなどで使われており非常に興味深いものがある。この分野は近年急速に成長しているが、繊維への利用はほとんどない。繊維への利用としてカムフラージュや機密印刷、ブランド保護、スマートテキスタイルの機能効果が考えられるが、著者らはまず始めに従来の紫外線源と測定機器を用いてフォトクロミック繊維の色特性の評価方法の最適化を行った。温度と紫外線照射の時間間隔など必要な実験因子を確認した。有効性の統計的評価によって、再現性のある半定量な方法を示した。