Y-00量子暗号試作機が貸し出し可能な段階に

摘要

玉川大学は、学術研究所Future Sci Tech（FST）Labの完成を記念して5月に内覧会を開催した。同研究施設は、学術研究所とrn脳科学研究所で構成されており、脳科学研究所には3研究センター、学術研究所には9研究センターが設置されている。rn学術研究所の9研究センターのうちの1つが「量子情報科学研究センター」。同センターには、量子暗号実験室、光ファイパ実験室、rn超高速光通信システム実験室が設けられている。当日は、広田修教授が施設および今後の研究開発について説明した。rn研究開発の当座の目標は、2.5Gbps対応機商品化のための耐久試験、10Gbps対応機による500km伝送、第2世代玉川大学量子rn暗号（鍵が盗まれても解読されない理想暗号）の実現。さらにこれに続いて、模擬盗聴装置の開発による安全性評価の基準策定、光rn通信量子暗号のネットワーク化研究などが開発課題に掲げられている。rn広田教授は、ノースウエスタン大学のユエン（Horace P.Yuen）教授が2000年に初めて発表したY-00プロトコルによる通信rnに強度変調（IMDD）を利用する方式を考案した研究者として知られている。同教授の考えを試作機として具体化したのが日立情報rn通信エンジニアリング。すでに複数台用意されており、貸し出しも可能な段階にあると言う（図1）。