反応断面積の偶奇性における反応機構

摘要

近年、反応断面積の偶奇性が入射核におけるpairing anti-halo効果の証拠であるという指摘がなされた。そこで本研究では、~(14,15,16)C +~(12)C散乱における偶奇性に注目し、入射核分解効果および核媒質効果を考慮する為にMelbourne有効相互作用を用いたCDCCによる反応解析を行い、反応過程におけるこれらの効果が反応断面積の偶奇性にどのような影響を及ぼすかを調べた。その際、入射核の半径および反応断面積の偶奇性を定量的に評価する無次元量を定義し、入射エネルギーに対するこれらの量の関係を分析した。