図面のない建物を再申請身元不明の建物を増改築した「田川後藤寺サクラ園」

摘要

クライアントが描く事業の実現には、確認申請を伴う大改修が必要だった。しかし、建設当時の公的な書類や図面は残っていない。青木氏の仕事は、既存建物の“戸籍”探しから始まった。　クライアントは、大規模な増改築を施して、デイサービス付きの高齢者向け賃貸住宅をつくる事業に向けて、古い建物を購入していた。しかし、それは長く“戸籍”を失った廃墟だった。2005年に設計の打診を受けた青木氏は、設計以前の作業に長い時間を費やすことになる。