21世紀物理学に必要不可欠なアインシュタインの理論相対性理論と，そこから生まれた現代物理学

摘要

今から111年前の1905年，20世紀を代表する物理学者であるアルバート•アインシュタインは，時間と空間を融合する革新的な理論である「特殊相対性理論」を発表しました。そしてその10年後の1915年から1916年にかけて，特殊相対性理論をさらに進化させた「一般相対性理論」を完成させました。実はこの二つの理論は，GPSからネオジム磁石，原子力発電所に至るまで，私たちの生活に深くかかわっています。さらに，相対性理論がおよぼす影響はそれだけではありません。この世界を構成する最も基本的な「素粒子」のふるまいをあつかう「素粒子物理学」や，つい先日直接観測に成功した「重力波」を用いてさまざまな宇宙の謎にせまる「重力波天文学」，そして，宇宙の誕生や進化にせまる「宇宙論」を語る上で，相対性理論はなくてはならないものです。相対性理論は，現代の物理学にとって必要不可欠なものなのです。