甲府市庁舎

摘要

昭和初期ならびに30年代に建設された旧庁舎群の機能更新，そして起こり得る大規模地震に対する耐震性の確保を目的として，2009年の基本設計開始から4年の歲月をかけ新しい甲府巿庁舎が完成した.建設開始直前である2011年の東日本大震災では，市庁舎のあり方につし、て再度その根幹を問い直す場面に直面したが，われわれは市民のための安全•安心の砦たるべしとの信念をより強く持ち直し，市民ワークショップや市役所から出た要望，そして設計者としての考えを重合させ，甲府市ならではの特徴を備えた巿庁舎を実現させることができた.