大倉山シニアハウス＋

摘要

シニアのための住宅を建てることは，高齢者ひとり暮らしとなった私の長年の夢で，同世代の友人などを招いた自宅イベント「櫸テーブル」を行ったり，小規模グループハウス「アビィフィールド」について調べたり，シニアの楽しい暮らし方について勉強会を重ねてきました.その折，2012年に室伏次郎氏がパネラーとして登壇した「血緑に基づかない新たな住まい方を考える」(主催：日本建築学会関東支部神奈川支所)がきっかけとなり，今回のプロジェクトが具体化しました.そこから室伏氏らとともに2年弱の期間をかけて老人ホームやグループリビング(coco湖南)の見学といったシニア介護や住宅の実状について調査，検討した結果，地域に開かれたシニアと子育て世帯のための集合住宅というかたちが実現しました.中庭を介して3層の建物が隣り合い，縁側や畑で交流が生まれて，シニアも子育て世代もお互いを助け合いながら暮らしていただければと願っています.