浅木病院

摘要

浅木病院は地域唯一の医療施設として開院して以来、約30年に渡って早期リ八ビリテーションを中心とした地域医療を担ってきた。増床や改築によって機能拡張を行ってきたものの老朽化に伴い入院環境ァメニティの確保が困難な状況が続くなど、サービスを中心に機能上の不具合の改善が図られた。施設更新の手段を新築移転の選択肢も含めて検討した結果、近年増築した一部の既存建物を残しながら現地での建替えを行うこととなった。今回の計画は福岡県内で初となる「全体計画認定(既存不適格部分を20年後までに解体または遡及することを前提とした大規模な一体増築の認定)」の審査を受けることにより実現した。全ての工事工程において支障なく運営を継続させるために、増築と解体を繰り返し3度に渡って行うローリング工事を計画した。この規模としては異例の31カ月に渡る長期間工事となった。