ミリタリー·ニュース

摘要

フランス政府は、ロシア海軍向けのミストラル級強襲揚陸艦一番艦の引き渡し停止を明らかにした。満載排水量二万一○○○トンの強襲揚陸艦はフランスのSTX社が建造しており、ロシア海軍向けの一番艦ウラジオストクは二○一三年一○月に進水し、二○一四年一○月の引き渡しを予定していた。しかしウクライナ危機以降のロシアに対する国際的圧力の高まりにより、フランス政府は二○一四年九月三日、一番艦の引き渡しを承認しないことを明らかにしている。二○一五年の引き渡しを予定している二番艦セヴァストポリについても新たな情報は出されていない。ロシアとの契約は二○一一年に結ばれ、フランスで二隻、ロシアで二隻の計四隻が建造される予定となっていたが、ウクライナ危機におけるロシアの介入により、EUの制裁が課されている。ウクライナ危機の初期段階でロシアがクリミアに介入した際にも、フランスは契約の破棄も辞さないとしてこれを牽制している。フランスのプライムコントラクターDCNS社は、契約の中断に関する明言は避けている。