B-17フラインダフォートレス各型解說

摘要

第二次大戦以前に開発がスタートし、大戦を通じて武装や艤装が順次強化されていったB-17フライングフォートレス。ここでは原型となったモデル299から最終生産型のG型まで、各型式の変遷や特徴を解説していこう。米陸軍の戦時中の資料に「現用のB-17の祖父」と表記された試作1号機であるモデル299は、外形的にはE型以前のY1B-17〜D型までの型式と大きく変わる点は無いが、機首風防上部に別途旋回式の銃座が設けられている点が外見的な大きな特徴となっている。また洋上での長距離攻撃任務•偵察任務等で使用されることを見越していた本機の運用構想を考慮して、陸軍機では珍しい着水時に使用する浮力保持システムの装備なども、本機の機体装備上の特徴としてあげることが出来る(蛇足ながら、本機の呼称でしばしば使用される「XB-17」はモデル299の仮呼称として使用されていたもので、AAC側でも制式採用後に本機に付与する予定としていたが、1号機が事故で損失したことで実際には制式付与されずに終わった)。