中島キ201 試作ジェット戦闘機「火龍」

摘要

陸海軍協同のジェット戦闘機として、Me163と共に図面が来着したMe262Aの国産化案が推進され、こちらは機体は陸軍、ジェットエンジンは海軍が担当する形で試作開発が行われている。本機は対B・29用の迎撃戦闘機として使用すると共に、敵機動部隊の防空網を突破可能な高速攻撃機としても使用可能な機体として、Me262Aの形態を元にするが、同機より一回り大型なジェット戦闘機として開発が進められた。一時は昭和20年中に量産機100機の生産を行うことも要求されたように、悪化する戦局の中で最優先で実用化すべき機体として扱われた。だが、図面は昭和20年6月に出図したものの、エンジンの開発状況に目処が立たなかったため計瞬は遅れ、基礎系及び空力系の審査を終了し、試作機の製造段階に入ったところで終戦を迎えた。