筑摩型防護巡洋艦

摘要

防護巡洋艦とは、19世紀未に各国海軍でさかんに建造された快速•軽装甲の巡洋艦クラスで、吃水線やや上方の中甲板に装甲板を張つて機関部の防御甲板とする一方、その他の部分については非防御として軽量化を図っているのが大きな特徴である。日清•日露の両戦役において日本海軍は防護巡洋艦を人いに活用し、その機動性と小口径速射砲の威力によって、清国および露国の艦隊に大打撃を与えていた。この経験により防護巡洋艦を主体とする快速艦艇の整備へと邁進していく事となるが、日露戦争後に蒸気タービン機関の発達と駆逐艦の発展が急速に進んだことにより、これら技術を反映した新たな防護巡洋艦の建造を計画する。そして1912年(明治45年)に相次いで3隻完成したのが筑摩型防護巡洋艦である。