35(t)戦車/38(t)戦車/へッツァーのメカニック

摘要

35(t)戦車の車体は、前方から車体乗員区画、戦闘室区画、機関室区画が縦一列に配された内部構造となっている。そして車体中央からやや前方寄りの戦闘室区画には、車体左右にやや張り出した上構が設けられている。車匡は基本的にL型フレームで組まれた枠組みに、装甲板をリベットまたはボルト•ナットで留め付ける構造だった。つまり35(t)戦車は、デザイン的にも構造的にも、1930年代に開発された戦車の典型であつたといえる。車体前方の車体乗員区画は、右側に操縦手が座り、左側に無線手兼車体銃手が座る。このレィアウトは日本やイギリスと同じ「右ハンドル」で、ドイツ製戦車とは「逆ハンドル」ということになる。座席は家具会社が製造したとされ、戦車用としては丁寧な造りだつたと伝えられる。