熱アシス卜磁気記録におけるへッドディスクインタフェ-スの ナノトライボロジ-

摘要

近年ハードディスク装置（HDD)においては垂直 磁気記録技術の導入により600〜700Gb/in~2程度 の記録密度が既に実用化されている.しかし将来 のクラウドコンピューティング技術やュビキタス 社会実現のためにはさらなる小型大容量のHDD 技術の開発が必須で，すでに1Tb/in~2レベルの 記録密度達成に対しては技術的見通しが得られて いる.今後10Tb/in~2レベルの記録密度の実現が 望まれる.そのような超高密度化を達成するため には，磁気記録方式のパラダイムシフトが必要で, 新しい熱アシスト磁気記録方式（HAMR)の研究 開発Dが進展している.また一方，HDD内にヘリ ゥムガスなどの不活性ガスを封入することで環境 を制御して，温度上昇を抑え，風損や構造振動を 抑圧する高密度化技術が実用化された.したがつ て，HAMR方式はそのような新規な環境下で実 用化される可能性が高レゝ.そこでここでは次世代 の10Tb/in~2レベルの記録密度を実現するために 現在開発されているHAMR方式におけるへッド ディスクインタフヱース（HDI)の最近の研究に ついて，HDD内の環境制御という新しい切り口 を考慮しながら展開している最近の我々の一連の 研究~(2~10))をベースに，レーザ加熱による超薄膜液 体潤滑膜の挙動に焦点を当ててその最先端を紹介 しょう.