空港コンセッション元年: 成長戦略実現に向けた官民連携のスタートライン

摘要

2015年度中に関西国際空港と大阪国際(伊丹)空港、仙台空港がコンセッション(公共施設等運営権)に関する特定事業公募を通じ、民間事業者による運営に移行する。今後、各地において空港経営改革に向けたさまざまな取り組みが加速すると考えられる。地域の公共交通事業者は、これまでもグランドハンドリングや国際物流、アクセス交通の運営等の分野で、空港経営に少なからず関与してきた。そもそも、我が国の各地の公共交通事業者は、交通需要から派生する、生活消費や住宅投資といった需要まで含めた収益の最大化を目的に、交通ターミナルの管理及び投資を行ってきた。今後は、このノウハウを活かし、空港をゲートウェイとする集客の効果を地域全体に波及させる役割が期待されており、事業拡大の好機が訪れると言える。