地方創生を託された地方大学の取組みの例: 山口大学仙崎まちなか未来研究所

摘要

地方創生の流れの中、山口大学は「発見し•はぐくみ•かたちにする知の広場」を理念に地域の基幹総合大学および世界に開かれた教育研究機関として、文部科学省が実施するCOC+に選定された「やまぐち未来創生人材育成•定着促進事業」として県内の大学、企業とコンソーシアムを形成し、実施している。その中で、社会建設工学科は、主な研究対象が社会資本の整備や維持であるため元来公的機関とのつながりは深かったが、県や市町村とのつながりはあまり強いものではなかった。そのため、産官学記念フォーラムを1994年に開催したことを契機として、1997年より山口県と「官学勉強会」を四つの分科会で開始した。1999年には「官学共同研究」を開始し、県の技術者と大学の研究者が共同で共通のテーマに対して研究を行う取組みを開始した。共同研究の中には県職員の博士号の取得につながる例もあった。