諸外国における小型無人機の活用と研究の現状

摘要

米国など先進諸国では、小型無人機の飛行は規制を受ける。これらはすべて、技術革新を妨げることなく健全な産業育成を目的とした法整備といえる。政府と民間が共同で法案作成を行い商用利用の範囲を柔軟に定義するなど、最新技術を安心して活用しやすい環境が整っている。米国連邦航空局は、2015年12月「333条項の免除」と呼ばれる法整備を行った。機体重量250g〜約5.5kgの小型無人機の場合、飛行高度は150m以下、夜間飛行禁止、無許可の土地上空は飛行禁止としている。欧州では商用利用する場合、欧州航空安全機関から認可を受ける必要がある。ドイツでは15m以上、GPSを利用した自律飛行、人口密集地での飛行は禁止、フランスでは目視外での飛行は免許制で、原発上空、人口密集地での飛行が禁止されているが、建設や農業、映画撮影など利用する産業ごとに規制を柔軟に適用する施策といえる。