建設機械の自動化による次世代の建設生産システムの開発: 施工現場における安全性と生産性の革新を目指して

摘要

熟練技能者不足と高齢化のみならず、建設作業者全体の減少が続き、建設事業費の縮小傾向も予想されている状況下では、現場生産性の向上、すなわち少ない人員で品質を確保しつつ施工することが必須となる。また、長年にわたり建設業の重要課題となっている労働災害抑制の抜本的対策も強く望まれている。それらを実現する一つの方法として、建設機械の自動化技術を核とした次世代建設生産システムの研究開発を進めている。図1に次世代建設生産システムA~4CSEL~®(クヮッドアクセル：Automated/Autonomous/Advanced/Acceleratrtd Construction system for Safety, Efficiency, and Liability)のコンセプトを示す。この施工システムの特徴は、いわゆる建設ロボットのような専用機械ではなく、汎用機械をべースとした自動建設機械を開発すること、および熟練者の運転操作をデータ化し、それを基に自動運転させることにある。