事故発生メカニズム解明に向けたドライブレコーダデータの活用に向けて

摘要

近年注目されている交通事故対策としての自動運転や先進運転支援システム開発においては、交通事故発生メカニズムを把握した上で、対策を検討してシステムに反映させることが不可欠である。従来は、交通事故統計の傾向分析の知見や、詳細事故事例調査の結果を活用することが多かったが、近年のドラィブレコーダの普及により事故や類似メカニズムで発生すると考えられるニアミスあるいはヒヤリハット事例の映像情報が活用できる環境が整いつつある。事故調査の結果よりも事故発生時の詳細かつ確かな情報を活用できる点が注目されている。ただし、事故は頻発する現象ではないため、分析に十分な量のデータを収集することが難しい。そこで、ニアミスデータも活用することでより大量のデータを基にした事故メカニズムの解明が試みられている。