防災は、明日と未来の誰かのために

摘要

大雨特別警報が、その運用開始から7年間で16回も出されるなど、雨の降り方は明らかに変化している。また、南海トラフ地震や首都直下地震など、在職中に国難級の地震災害を経験する可種も高い。現在、ドローンを活用した災害初期対応の迅速化を目指す研究開発に従事している。例えば、土砂災害に被災した住宅やたまつた土砂の厚さを把握する技術である。これによる初期対応フェィズの迅速化は、生存救助率の向上やそれに続く復旧・復興フェイズへの移行など、早期の社会活動の再開のために重要だが、他方、こうした研究では災害による被害の発生そのものを減じることはできない。