えあろすペーすABC ABCs of Aeronautical and Space Sciences

摘要

空気の静的揚力に基づくホバークラフト（Hovercraft）と，小さな固定翼の地面効果に基づくWIG（Wing-In-Ground-Effect）を総称して広義のACVと呼んでぃるが，ここでは空気の静的揚力に基づく乗り物を狭義のACVと定義する．ホバークラフトは1995年にイギリスのコッカレル卿（Sir．C．Cockerell）の考案した周辺噴流原理（Annular Jet Theory）を基に1959年にSR.N1として実用化の一歩を踏み出した超高速船で，基本的には船底と地面あるいは水面の間に送り込んだ加圧空気の地面効果（Surface Effect）により船体を浮かせることで走行抵抗を減らし，空中プロペラにより時速100km以上の超高速走行を可能とした水陸両用式の乗り物である．