ホールセンサを用いたルービックキューブの回転認識デバイス

摘要

近年，センシング技術や無線通信技術の発展による玩具のIT 化が進みつつある．玩具をIT 化する ことは，新たな遊びの手法やパフォーマンスを生み出すだけでなく，センシング技術により玩具の動きを 解析することで，プレーヤへ技のフィードバックを行うという新たな練習の支援手法も見出すことができ る．本研究では，IT 化の対象として，6 面の色を揃えることを目的とする立方体パズルであるルービック キューブに注目する．ルービックキューブの構造は特殊で，一つの面に存在する各列(行) を任意の方向に 回転できる．このルービックキューブの様々な種類の回転を認識することを目的としたデバイスを作成す る．本研究で用いたホールセンサと磁石による認識手法では，高速な回転でも認識することができた．ま た，このデバイスの応用例として，ルービックキューブの練習を支援するアプリケーションおよびデバイ スを文字入力インターフェースとして用いるアプリケーションを作成した．今後は作成したデバイスの小 型化や認識精度の向上を目指す．またより有用性のある用途を模索する必要がある．