風力発電施設から発生する騒音の測定システム

摘要

風力発電施設は国内で2017年3月末現在，2,203基が導入されている[1]。風力発電施設は，風を受けブレードを回転して発電する構造上，ある程度の音が出る。風車騒音の実態を調べるために，平成22年から3年間にわたり環境省戦略指定研究「風力発電等による低周波音の人への影響評価に関する研究」（研究代表者：橘秀樹東大名誉教授当時千葉工業大学教授）が実施され，風車騒音の実測調査が全国で行われた。その結果を踏まえ，平成29年5月に環境省から「風力発電施設から発生する騒音等測定マニュアル」が発行された。マニュアルは風力発電施設から発生する騒音に関する測定を行う場合の標準的な方法を示すものであり，風車騒音，残留騒音の測定方法の他，測定手順や留意点等も併せて記載されている。