道路交通 騒音の予測モデル'ASJ RTN-Model 2018': 日本音響学会道路交通騒音調査研究委員会報告

摘要

一般社団法人日本音響学会は，道路交通騒音の予測計算方法に関して昭和49年に道路交通騒音調査研究委員会を組織し，以来，継続的に調査研究を行ってきている。この調査研究の目的は，道路交通騒音に関する最新の知見に基づき時代に即した予測計算方法を開発することにある[1]。その活動成果として，まず昭和50年に騒音レベルの中央値（L_(A50))を予測量とした計算方法（ASJ Model 1975) [2,3]を発表した。このモデルについては，精度の向上，適用範囲の拡大のための検討を引き続き行ったが[4-6]，それと並行して昭和63年からは等価騒音レベル(L_(Aeq))に基づく予測計算方法の開発に取り組んだ。その成果をとりまとめ，平成5年にエネルギーベースの予測計算方法（ASJ Model 1993)を発表した[7]。このモデルは，適用範囲を一様な断面を持つ道路一般部に限定してL_(Aeq)を計算するための基本的考え方と計算手順をまとめたものであった。