現代社会における宗教知と科学知

摘要

現代社会における宗教知と科学知との関係は、もはや古典的な「宗教・科学闘争史観」では捉えきれない。本稿では、現代宗教の諸相を概観した後、それらの宗教が科学知に対していかなる態度をとっているか、またそうした宗教や現代社会一般の科学知に対する態度の検討は、いかなる意味で科学そのものの自己反省へと通じるかを論じる。