シンポジウム「3．11後の科学・技術・学術政策とエネルギー政策の行方」

摘要

第4期科学技術基本計画は，東日本大震災後， 当初の3月未開議決定が見直しとなり，8月の決 定（予定）に向け，その策定方向が問われている． これを受けて，去る7月16日（土），文京区民セ ンターにおいて表記のシンポジウムを開催した． 　第1報告は明石博行氏（駒澤大学）の「新成長 戦略と産業構造ビジョンの再考を」であった．同 氏は，フクシマは今や国際語となっており，3．11 後の展開は文明史的に見て新しい社会的改変を生 み出す契機をはらんでいるとの基本認識から，財 界が打ち出すパッケージ型海外展開や，震災復興 とのからみで東北地域の産業集積化などに見られ る問題を分析し，グリーンイノベーション構想， 新成長戦略，経産省産業構造ビジョン，加えてエ ネルギー基本計画がかかえる問題点を指摘した．