夢の「種」を育てた人々: 西アフリカの挿絵画家が教えてくれたこと

摘要

私は現在，西アフリカのフランス語を公用語とする国々で出版された児童文学に関心をもっている.これまでべナン，ブルキナファソ，セネガルなどを訪れ，絵本作品を蒐集し，作家や画家にインタビューしてきた.2015年からは，こうした絵本を紹介しようと，日本の各地で8回の絵本展を開いてきた.この稿では，絵本の挿絵画家たちへのインタビューを通して，この地域の絵本がどのように生み出されているかをお伝えしたい.インタビューは，2018年10月にベナンの都市コトヌーで行った.これら揷絵画家たちは，現代芸術家，画家，イラストレーターなどとしてべナンの第一線で活躍する人々である.