木造住宅を対象とした制振壁の開発事例と制振性能の実験的検証

摘要

本報は，木造住宅を対象とした鋼製制振ブレース構造の壁体試験おrnよび実大振動台実験の結果報告である。特に，壁体試験で示される鋼rn製制振ブレースの復元力特性は，必要十分な強度，復元力特性を示rnしており，好感が持てる。ただし，提示されている最大層間変形角がrn1/30radであり，適用木造建物の範囲を拡げる上でも，1/10rad近辺rnまでの実験結果が欲しい。また，振動台実験結果は，今後の研究資料rnとして価値あるものであるが，制振試験体の位置づけ（耐震改修，もrnしくは，新築）の記載が望まれる。研究としては，本報告は十分な域rnに達しているが，本制振プレース構造の壁体試験体を耐震壁として評rn価することも可能であり，本制振壁の普及の為にも，耐震壁としてのrn評価結果の公表が望まれる。総じて辛口の評価となったが，本制振壁rnの発展を心より願う。