産炭地域における住宅街の縮退プロセスに関する研究 その8 : 福岡県飯塚市とその周辺の振興施策と人口動態

摘要

合理化や閉山に伴い，国は緊労事業や財政支援に予算rnを費やしたが1960 年からの5 年間で26％の人口減少が生rnじた。しかし，対象市町は地域振興施策により1970 年～rn1995 年に稲築町と山田市を除き，人口は増加に転じた。rn産炭法や過疎振興計画による鉱工業の発展を軸としたrn振興施策は幹線道路拡充や工業団地造成によって，離職rn者の再雇用を意図したが，大量の労働者を必要とした炭rn鉱業の代替には至らず，「移住促進制度」による若年層のrn流出も後押しし，人口は1955 年の約6 割で推移している。rn工業団地造成による地域振興施策が与えた人口増加のrn効果は，規模が大きいまたは生産性の良い工場誘致でrn1970 年～1995 年では確認できたが，1995 年以降は人口とrn第二次産業人口は減少傾向にある。rn対象市町での振興施策には筑穂町の篠栗線の開通に伴rnう福岡市のベットタウン化や頴田町の緊労事業で公営住rn宅建設を行った例もあり，人口動態には住環境整備も関rn連していると考えられる。