内部が劣化した既存木造部材を想定した欠陥探査と樹脂充填による補強方法に関する実験的研究

摘要

木材は古くから使用され、現在でも多岐にわたり用いrnられる人類との付き合いが長い構造材料である。しかしrnながら、木材の耐久性には未解明な部分が多く存在する。rn劣化はその一つでもあり、既往の文献1)によると質量が劣rn化により質量が20％減少することで強度が半減するともrnいわれている。そのため古くから存在する貴重な木造建rn物では、劣化による耐力低下が問題視されている。現在rn行われている補強方法では、内部劣化した部分を切除しrn新しい健全な木材に替える方法や、外側から内部劣化しrnた部材を囲む形で補強する方法が存在する。ただし、こrnれらの方法では文化的価値のある建物での使用は難しい。rn柱や梁といった部材の独特な形状（図１)への適用性や加rn工跡が本来の魅力を損ねることになり、蟻害・虫害に見rnられるような表面上では劣化が見られず、内部のみ劣化rnが進行している場合(図２)における劣化診断手法や補強法rnについての研究は必ずしも多くない。