スケーリング・フレーム構造の低サイクル疲労特性に関する研究その3 塑性変形中心の移動を考慮した損傷評価の適用性に関する検討

摘要

著者らは，制振壁の枠組に対し，相似縮小した形状寸rn法の鋼製フレームのダンパーを設けたスケーリング・フrnレーム（以下，SF）構造と呼ぶ制振構造を提案している1)．rnこの比率を縮小率α と呼ぶ．先行研究では，鉄骨骨組へrnの適用を目指し，復元力特性，制振効果に関して検討しrnてきた．さらに，地震時や強風時の疲労特性について検rn討し，前稿（その1, 2）2,3)では，SF 構造のひずみと，骨rn組の層間変形角の関係を定式化し，Manson-Coffin 式と線rn形累積損傷則による疲労評価法を検討した．rn本稿（その3）では，縮小率α を実験変数とし，疲労評rn価法の適用性について実験的検討を行う．特に，制振構rn造は振動中心の偏りや残留変形が生じやすいことから，rn線形累積損傷則では誤差が生じると考えられる．そこで，rn文献4)に基づき，塑性変形中心の移動の影響を考慮した破rn断累積塑性率の予測法を適用し，有効性を検討する．