近代住宅遺産を継承する制度検討の実践活動 ―神奈川県葉山町の別荘建築の継承を対象として―

摘要

多くの近代建築史上価値のある住宅建築が失われていrnる近年、これらの保存・継承に対する社会の関心は徐々rnに醸成されており、保存要望書の提出や、調査研究によrnる歴史的価値評価等、多くの試みがなされてきてはいるrnが、抑止策として必ずしも有効とは言えないのが実情でrnある。仕様等が現行法規には不適合であったり、概してrn規模が大きく世代交代や家族構成の変化等で住宅としてrn使用し続けるには不向きになっていたり、経年劣化が進rnんで大規模な修繕が必要な状態であったりして、住まいrn手にとって、その住宅建築自体を自分たちの手で保存継rn承することが困難になっている例が少なくない。一方、rn第三者に委ねることを視野に入れた場合、いくら歴史rn的・文化的価値が評価されても、概して周辺環境を含めrnた立地条件は悪くないが、上記の理由などで不動産マーrnケットではむしろ資産価値は下がるために仲介を敬遠さrnれ、さらに保存・継承を困難にしている。