第31回のり面防護対策

摘要

鉄道沿線で降雨により発生する代表的な土砂災害として、のり面崩壊、土石流、地すべりなどがあげられます。古い時代に建設された鉄道土構造物に対して、1960年ごろまでは被害を受けた箇所を補修する「事後防災」の考え方が主体となっていました。しかし1960年代以降、当時の国鉄内に土木構造物の健全度を専門的に検査する機関(「構造物検査センター」)が組織され、弱点箇所を抽出して降雨により被災する前に補修や防護を行うという「事前防災」の考え方に移行しました。