名城大学における建設ICT教育の現状と課題

摘要

建設分野では、近年、ICT(Information and Communication Technology：情報通信言技術)を積極的に活用することにより、生産性向上や担い手不足の解消を図ろうとする動きが活発化している。これにより従来の建設システムは、今後、ICTを活用したシステムに転換していくことが予想される。また、それに伴い、建設産業に携わる技術者に求められる技術も変化していくものと考えられる。そのため、大学を始めとする高等教育機関の土木系学科においても、社会の変化に柔軟に対応し、必要とされる新たな技術をカリキュラムの中に組み込み、教育していくことが必要であろう。筆者の所属する名城大学理工学部社会基盤デザィン工学科では、平成25年に学科名称変更とともに新力リキュラムへの移行を行った際に、建設分野のICT化を見据え、ICT技術に関連する新たな講義科目を導入した。本稿では、名城大学理工学部社会基盤デザイン工学科における建設ICT教育の現状を紹介し、今後の展開や課題について論じる。