プロトンポンプ阻害薬

摘要

1.プロトンポンプ阻害薬(PPI)はその有効性から，消化性潰瘍，逆流性食道炎，低用量ァスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs)投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制などに広く使用されている. 2.PPIの長期投与は，胃がん，認知症，肺炎，骨折などとの関連が報告されている.3.リスクのない症例でのHelicobacter pylori除菌成功後の消化性漬瘍再発予防，H. pylori 除菌成功後の慢性胃炎，逆流性食道炎のうち粘膜障害が軽度のびらん性逆流性食道炎, 非びらん性逆流性食道炎では漫然としたPPI投与の中止を考慮できる.