日本の医学・医療の再生

摘要

日本という国は不思議な国である．その一つは物事が合理的あるいは論理的に行われず，非常に重大なことが何となく決まってしまうことである．このような事例は山のようにあるが，われわれに関係があることとしては，昨年の医学部学生の定員増がある．今後学生を150%に増やすことになったが，そのための“教育力”増強の裏付けはない．全国の医学部で教室や施設の増加予算が組まれたという話はなく，何よりも束安な教員の増加はまったく保証されていなrnい．この話は，いわゆる“医師不足”に端を発している．