多職種チームと病診連携でみる栄養管理: 急性期病院から地域連携まで，シームレスな栄養管理を目指して

摘要

本日の座談会は，栄養療法に関する各職種のエキスパートの先生方にお話を伺うことで,読者である内科医の先生方に栄養療法の全体像を把握いただけるのではと考え，管理栄養士として宮澤先生，薬剤師として杉浦先生，看護師として矢吹先生にお越しいただきました.現代の栄養療法が抱える課題として，低栄養に加えて，過剰な栄養,生活習慣病(糖尿病など)などがあげられます,また，いわゆる"2025年問題"(団塊世代が75歳以上となる時期),わが国が世界に類をみない超高齢社会を迎えるなかで，年間死亡者数が現在の約120万人から約170万人に増加することが見込まれています.医療の効率化や安全•質の担保が今後ますます求められ，当然，そこには栄養療法も含まれますので，医師•メディカルスタッフの連携によるチーム医療，あるいは急性期病院から地域へのシームレスな連携も必要になってきます.そうした今後の栄養管理のあり方という観点も含めて,お話を伺いたいと思います.