サウンド•メディア スピーカーシステム⑥ トーキー用製品が相次ぎ登場 独からトーンフィルム方式劇場規模に合わせ多様な構成

摘要

トーキー映画は、1919-1928年ごろに多くの方式が登場した。米国では、まずワーナー•ブラザース映画によるヴァイタフォン方式が、その後RCAによってフォトフォン方式が開発された。これは広く普及したサウンド•オン•フィルム•システム、つまり光学録音方式の1つで、バリアブル•エリア(可変面積)型とも呼ばれる。サウンド•オン•フィルム•システムのもう1つの方式がドイツのトーンフィルム方式で、これはバリアブル•デンシティー(濃淡)型と言われている方式である。ドイツのトーキー映画「トーンフィルム方式」が本格的に映画制作に採用されたのは1928年ごろである。この方式を上映する映画館の音響設備は、シーメンスとAEGが共同出資したトービス•クラングフィルム•システムによって、シーメンスの「Klangfilm(クラングフィルム)」ブランドで製作された。その最初の機種が28年ごろ製作された「Europa(オイロッバ)」であり、40年ごろには日本に輸入されている。