対称関数を実現する多入力ニューロンMOS可変論理回路

摘要

集積回路の高機能化に伴い単一回路で回路構成を自由に可変することができる動的再構成回路が注目されている．このような回路構成に適した高機能なデバイスとしてニューロンMOSトランジスタという生体機能系のニューロンに似た働きをする柔軟なデバイスが開発された．本論文では，この高機能なデバイスを用いて，対称関数を実現する多入力ニューロンMOS可変論理回路を提案する．本提案手法はプレインバータ及びメインインバータの設計法からなっており，ここでは，プレインバータを対称関数制御とすることを提案する．これにより，規則正しい容量分割設計が可能となり多入力への拡張も容易となる．更に，既存の回路と比べて素子数の削減が可能となっている，本提案回路はオンセミコンダクタ1.2μm CMOS標準プロセスにより試作を行っており，その動作はHSPICEによるシミュレーション及び実験にて確認している．