無線LANマルチセル環境下でのVoIP伝送特性

摘要

本論文ではIEEE802.11b無線LANによりVoIP伝送を行う際の上下回線のシステム容量（＝所要の音声通信品質のもとで一つの基地局に同時に接続できるユーザ数）を19セルラップアラウンド配置のマルチセル環境のもとで評価した．計算機シミュレーションの結果，MACの動作モードをチャネル利用予約なしのBasicモードに設定し，かつ1セルリユースを適用することによって高いシステム容量を得られることが分かった.更に受信時の音声品質を改善するために，パケット連続送信法と適応最小CW長制御を提案した．両者の組合せにより，IEEE802.11b Basicモードと比べて，15%の容量改善を達成できた．