ダイナミックスペクトルアクセスネットワークにおける隠れ端末問題と通信接続性の解析

摘要

コグニティブ無線（cognitive radio：CR）技術を用いたダイナミックスペクトルアクセス（dynamic spectrum access：DSA）ネットワークでは，既存無線（primary radio：PR）システムに割り当てられているrn苗域を，CRシステムが二次的に利用することが可能となる．しかしCR端末が分散制御により，PRシステムrnの通信の有無を認識する場合，異種システム間の隠れ端末問題を避けることができない．このため，隠れ端末にrnよる干渉の発生を低減するために，各CR端末の過信半径を小さくする必要がある．一方，CR端末の通信半径rnを小さくすると，CR端末の通信範脚内に別のCR端末が存在する確率（通信接続性）が低下し，CRシステムrnの通信ネットワークを形成することが困難となってしまう．本論丈では通信半径と端末密度をパラメータにしたrnときのDSAネットワークの理論解析を行い，隠れ端末問題と通信接続性の間に存在するトレードオフ関係を明rnらかにする・更に，導出した理論式により，このトレードオフにおいて適切な通信半径を決定できることを示す．rnまた，隠れ端末問題が発生する確率をより小さく抑え，CR端末の通信接続性をできるだけ保つためには，CRrnシステムをメッシュネットワークで構成し，マルチホップ技術を用いて端末間の通信を行うことが望ましいことrnを明らかにする．