移動速度の外部計測を要しないオンボードレーダオフセット角推定法

摘要

移動プラットホームに取り付けられたレーダ装置では，プラットホームの移動方向とレーダ基準軸rn方向の間に発生するオフセット角を精密に校正する必要があるが，従来，校正作業に手間とコストを要し，実rn装時とのずれにより十分な精度が得られない．そこで，本論文では，レーダ運用中のオンボード状態で特別なrnH/Wを付加することなく，観測値のみを用いてレーダの設置オフセット角を高精度に推定する方式を提案する．rnこの提案方式では，プラットホームの移動速度を用いず，クラッタ等の複数の反射体のエコーから得られる相対rn速度と入射角度の関係から最小二乗法によりオフセット角を推定する．更に，シミュレーションによる評価結果rnを示し，提案方式の有効性を確認した．