MRI用バードケージコイルに挿入された生体内磁界の均一性とSAR評価

摘要

MRI装置において，撮像するための電磁波の送信と，被検体から放出される信号の受信をするアrnンテナの設計には，体軸に垂直で均一な磁界を生成することが重要である．一般に，臨床で使用されている静磁rn界強度では，二つのリング状導体をエレメントと呼ばれる棒状の導体で支持する構造のアンテナ（バードケージrnコイル）が広く用いられている．このバードケージコイルは，エレメントの本数を増やすことで，より均一な磁rn界分布をコイル内で生成可能であることが知られている．近年のMRIシステムの高磁場化に伴う電磁波パルスrnの高周波化により，撮像時間の短縮や画質の向上が達成されている．一方で，被検体に吸収される電磁波エネルrnギーへの配慮が必要になってきており，MRI用アンテナを設計する際には，SARが低くなるように考慮するこrnとが重要である．そこで本論文では，バードケージコイル内に人体の電気的特性を模擬した生体等価電磁ファンrnトムを配置して，エレメント本数を変えることによって，ファントム内の磁界分布とSAR分布がどのように変rn化するのか詳細に検討を行った．