局所領域フイツティングによる高精度•高効率RTL電力マクロモデル

摘要

近年のLSIの大規模化•複雑化に伴い，設計期間の短期間化や低消费電力化が求められるようになった.これらの要求を満たすためには，より設計抽象度の高い設計早期段階において高精度に電力推定を行うことが必要不可欠である.本研究では,RTL(レジスタ転送レベル）において高精度かつ高効率な電力推定を可能にする局所領域フィッティングによるRTL電力マクロモデルを提案する.提案手法では，従来のテーブルベース手法で用いられるLUT(Look-Up Table)より，推定対象領域のサンブルを用いて推定のたびにその領域の推定式を構築し，電力推定を行う.評価実験より，提案手法により従来のテーブルべース手法に比べRMS誤差が平均3.29％改善されることが確認できた.また，LUTのサイズを3分の1に削減しても，従来のテーブルベース手法よりRMS誤差が平均2.00％改善され，高精度化と高効率化の両方を同時に実現できることが確認できた.