ティーチング・ポートフォリオを活用した授業改善方法の開発: 学生の授業参加状態からの授業評価

摘要

授業改善には，ティーチング・ポートフォリオの活用が有効であると筆者らは考え，授業の記録を収集し，精査し，ティーチング・ポートフォリオを作成して，それを見直すことで自己省察が促され，授業改善につながるものと考えている。今回，本学で開講された授業「大学入門」の実践記録から，授業の設計過程，授業の実践内容，授業後に得られた成果を教員がまとめ，授業改善に向けたティーチング・ポートフォリオを作成した。この記述の中には，学生の内面を調査するための「やる気満足度調査」（やる気，体調，満足度，理解度，やる気の4状態など）があった。そこで，これらのデータから学生の授業の参加状態の把握を行ったことで，学生の授業参加状態が望ましいと言える授業回と，望ましいと言えない授業回を抽出することができた。さらに，これら授業回ごとの特徴を抽出し，その結果を担当教員に示した。担当教員はそれをもとに授業の振り返りを行い，授業設計にまで視点を置いた授業改善の案を出すことができた。これらのことから，授業改善のための効果的な自己省察を目的として，やる気に着目した処理法はリフレクションを行う授業のポイントを明確にする一手法として提案できるものと考える。%We consider teaching portfolio is effective to class Improvement . Teacher collects a record of teaching ,and create a teaching portfolio, which prompted a review of the self-reflection. We created teaching portfolio from the record of the class DAIGAKU-NYUUMON. Contents of This portfolio has Class Design ,Design process , practice and results . For the portfolio, we have investigated the YARUKI (willingness or volition) to learn by using the Marking Format method in this Class .In this paper we report results of analysis used YARUKI in the class , and propose the method of improvement the Class.