NIRを用いた多成分マトリックス中の金属イオン/無機•有機アニオン/有機物間接指標の非破壊迅速定量法の確立: 製造品•中間体•品質保証•工程•排水•製造残遼物管理メソッドの確立

摘要

近赤外線（Near Infrared)分光法（以下，NIR分析法）は，有機物等の末端官能基に約800〜2500nmの光（図1)が照射されることにより末端官能基が振動し光の吸収が生じる。その際に各末端官能基は振動する波長が帰属されており（図2),特定の波長で吸収が起これば特定の官能基が存在し1つのスぺクトルから多成分の同定を推察することが可能である。また近年のケモメトリックス分野の急速な発展により定量分析として食品分野における品質管理•出荷時検査等に用いられてきた分析法である。現状，食品分野においてはNIR分析法が主として用いられているが，本稿では食品分野ではなくNIR分析法を工業系アプリケーションに応用した事例を以下に示していく。