「下水道施設の耐震対策指針と解説」の改定について

摘要

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震では、地震や津波により多くの下水道施設が未曾有の被害を受け、現在でも被災地等において、復旧·復興に向けた懸命な取り組みが続けられています。日本下水道協会(以下、「本会」という。)では、1978年宮城県沖地震、1995年兵庫県南部地震や2004年中越地震等を踏まえ、構造面での基準書として「下水道施設の耐震対策指針と解説」を、組織·体制·情報管理·震後対応等の手引書として「下水道の地震対策マニュアル」を発刊し、広く活用していただいております。今回は、東北地方太平洋沖地震や新潟県中越沖地震等を踏まえ、上記の指針類(2006年版)を改定するもので、改定にあたっては、本会に「下水道施設の耐震対策指針等改定調査専門委員会」を設置し、改定作業が進められてきました。本稿では、「下水道施設の耐震対策指針と解説-2014年版-」の主な改定内容について紹介致します。