小規模下水処理場における稲わらの集約 による高効率メタンガス回収とバイオマ ス混合炭化によるバイオマス循環システ ムの構築

摘要

本研究では、稲わらを下水処理場に集約し高濃度高温条件で消化した後、炭化して肥料として水田に戻すシステムを提案し、その可能性について調査した。その結果、稲わらの賦存量は十分であり、集約は可能であると考えられるが、農業者によって受入意思が異なることが分かったことから、アンケート調査を行うこととして調査票の設計を行った。さらに、室内実験装置を用いて、高濃度高温消化実験を行った結果、投入下水汚泥濃度6%の高温消化では、有機酸の蓄積が起こった力が、投入汚泥にTSベースで50%の稲わらを添加することにより、安定したメタン発酵が進行した、両者には溶存態窒素濃度に差異が認められたことから、ァンモニァ阻害の緩和が安定したメタン発酵が継続した一因であると推定された。現在、国土交通省革新的下水道革新的技術実証研究（B-DASHプロジェクト）FS調査において、研究を継続している。