大気主成分組成の高精度観測に基づくCO_2循環と気候変動の評価: 地球温暖化の実態解明を目指して

摘要

2015年末にパリ協定が採択され、地球温暖化対策は国際的な喫緊の課題となつている。地球 温暖化に対する適切な緩和.適応策の策定には、将来の大気中COg濃度予測のための大気.陸 域.海洋間のC02循環の定量化と、地球温暖化が実際にどの程度進行しているかの評価が基礎 データとして重要である。これらの評価に向けた研究成果の一つとして、人間の産業活動によつて〇〇2濃度が年々増加し ているだけでなぐ年に約4ppmの速度で、大気から〇2が失われていることも判明している。本 稿では、大気主成分の濃度.同位体比の高精度観測を応用した手法について紹介する。